1999.12.14更新
ホワイトコンサート'99が終わりました。ご来場いただいた方,ありがとうございました。

 12月12日,井原吹奏楽団メルヘンウィンドアンサンブルホワイトコンサート'99が盛会のうちに終了しました。観客数は昨年度よりも少なめだったように思いますが,お越しいただいた皆様には満足していただける演奏会となったのではないかと思っています。

 団員の皆さん,ぎりぎりまで練習に参加できず,冷や冷やもののステージをつくる原因の一つを担いましたこと,深くお詫びします。自分で言うのも何ですが,こんな下手くそな奏者が演奏するにしても,やはりTUBAは吹奏楽の演奏においては土台・要だと思います。今年度に入り長い期間いわば不安定なままで合奏を繰り返してこられたわけで,その罪は大きなものだと感じています。4月からはまた以前と同じように練習に参加できるようになると思います。演奏者の中では最年長の私ですが,どうか今後ともよろしくお願いします。
 それにしても,急きょHORNからTUBAへ転向して,無事その役目を果たしてくれた湯浅くん,ありがとうございました。どれだけ心強かったことか…言い尽くせないくらいです。来年からはまたHORNへ復帰とのことですが,これからも楽しい演奏活動を共に続けていきましょう。

 ホワイトコンサートに当たりましては,団員外からも多くの人が駆けつけてくれて,スタッフの役割を担っていただきました(この人たちの多くは「PLUSメルヘン会員」です)。また,理由あって休団・退団された方々も,たくさん顔を見せてくださいました。さらに,きわめて個人的な話ですが,昨年度教育センターでいっしょに研修をした仲間が,遠路より数名聴きに来てくださいました。…。人のつながりのすばらしさ・ありがたさを,今年もまた強く感じた演奏会でした。
 
  
竹内先生とお話しさせていただいた中から

 我が楽団の心強い名誉顧問,兵庫教育大学 竹内俊一先生とお話しさせていただいたことの中から,とっても印象に残ったことを書かせていただきます。
 合奏は,指揮者の棒や表情・動きに合わせて,演奏者が一斉に楽器を奏でるものです。これをあたかも,今教育界が変わろうとしている以前の学習形態「一斉画一授業」と同じように見なしている人がいるかも知れません。みんな指揮者の命令に従って,自分の個性を殺して,目立たぬように足を引っ張らないように,…。
 しかし,竹内先生のお話を聞いて,それは大きな誤解であることに確信が持てました。指揮者のもと,確かに演奏者は一斉に演奏します。しかし,それはひとりひとりの強烈な個性なくしては成り立たないものなのです。楽器の,そして演奏者の個性を精一杯発揮しながら,合奏全体をよりよいものにしていく。…。これはまさに,「自らの個性を伸ばし,さらに社会性も身につけていく」という,今の教育で最も大切にされている考え方と全く同じなのです。

 また,一人一人が好きなことを好きなようにやっていく「個別化」と,社会性を身につけながら自分らしさを磨き高めていく「個性化」とを取り違えてはいけません。前者は人と一切交わらなくても実行できますが,後者は人と人とのつながりなくしては高められません。竹内先生が技術よりも「心」で演奏するものであることを強調されるのは,バンド内の人間関係の大切さ,そして聴いてくださっているお客様の気持ちを考えた演奏の大切さを,私たちに認識してもらいたいからだと感じました。全ての原動力はやはり人と人との心のつながり・思いやりなのかも知れません。

 これ,私が今研究している「情報教育」の目指すものと同じなんですよね。情報教育はコンピュータと仲良しになる教育ではないのです。情報機器を媒体として,人と人とのつながりのすばらしさを学んでいくための教育なんです

 竹内先生,勝手にアレンジして先生のコメントを引用させていただきましたが,こんなもんでよろしいでしょうか?本当にありがとうございました。